禅語・法話
禅の言葉と心をを紹介するページです。
禅語
-
【四聖句(しせいく)】
禅宗の祖である菩提達磨が示された『四聖句』は禅の教えの基盤となる教えで「不立文字」「教外別伝」「直指人心」「見性成仏」の4つの言葉のことである。
【不立文字(ふりゅうもんじ)】
文字を立てないとは、文字や言葉には限界があり、それだけでは十分に表現出来ないものがあること。
山本玄峰老師:「言葉を聞いたり読んで考えるのではない。本来の意味を先につかんでから言葉を味わえ」
【教外別伝(きょうげべつでん)】
師弟間の心から心へと直接伝わること。頭脳で考えるのではなく全身で考える。
柴山全慶老師:「不立文字・教外別伝とはあらゆる概念的主張や教訓に繋縛せられないということだ」
【直指人心(じきしにんしん)】
直ちに人の心を指すとは、外にばかり眼を注がずに自己の心をよく見つめて、直につかむがよいということ。
【見性成仏(けんしょうじょうぶつ)】
見性とは自分自身をしっかり見つめるの意。成仏とは人間が本当の人間に成るの意。自分自身をしっかり見つめ本来の自己に立ち返るということ。
法話
-
【 宝所近在 1.01の法則 】
とある禅寺の山門に「宝所近在」という四文字が掲げられているのを見かけました。これは禅宗の教えである数多い禅語の1つで、この言葉には続きがあります。 「宝所近在 更進一歩」この読み方は「宝所近きに在り、更に一歩を進め」意味は「本当に大切な物(真理・悟)は、案外、近くに在るものである。しかしながら、その事に気付く者は少なく、遠くに求める。もし、その事に気付くことが出来たならば、その人は幸運であろう。ところが、その宝が近くに在ることに気付いたとしても宝を手に入れた訳では無い。この宝を手に入れたければ、更に一歩を進めて努力精進をしなければならない。」私たちは、ただ何となく漠然とした日々を過ごしがちでそして、つい楽な方へ楽な方へと、ついつい、少しずつ、努力を怠ってしまいます。
-
これは「1.01の法則」「0.99の法則」といって、某小学校の校長室に掲げられた物です。「1.01の法則 1.01の365乗=37.8 こつこつ努力をすれば、やがて大きな力になります。」「0.99の法則 0.99の365乗=0.03 逆に少しずつサボれ、やがて力がなくなります。」もし、0.01%でも努力をしたならば、その継続は大きな力に成り 0.01%でも手を抜いたならば、その継続は力を失うことに成ってしまう。一日一日を大切に生きて行くという事は、仏弟子としての勤めであり自分を大切にするという事なのです。
禅の教えである禅語に「日日是好日」「一期一会」という言葉があります。これらの言葉は 一日一日、一瞬、一刹那と真剣に向き合い、そこでの出来事や出会いを大切にしなさいという教えであります。
私たちは、つい宝を遠くに求めてしまいがちですが、真実の宝が近くに在る事に気付き、その宝をしっかりと掴み取り、一日一日を大切にし、自分を大切にして生きて行くことが大切なのです。